私のアゲハチョウ飼育記録(後編・蛹/成虫の記録)

2025年8月3日
アゲハチョウの成虫、羽を乾かしている

私のみかんの鉢植えに付いたアゲハチョウの幼虫ですが蛹になり、そして無事成虫になるまで育てる事が出来ました。今回は私のアゲハチョウ飼育記録の後編、蛹から成虫になるまでの記録をお伝えします。前編はこちらです。

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2025年7月16日の記録

5齢幼虫になったアゲハチョウの幼虫は食欲旺盛です! みかんの葉っぱを1日5枚くらい食べます。ちょっとは遠慮しろよと思うくらいよく食べます!

この日の朝もエサとしてみかんの木から葉を3枚取って来ました。

この3枚の葉を虫かごに入れました。そして夕方、虫かごの掃除とエサの補充をしようと思って虫かごの様子を確認すると…

いつもと様子が違ってこんな感じであまり葉っぱを食べていませんでした。

世話する為に虫かごを開けると幼虫は動き回るのですが、この日の幼虫は虫かごの蓋に張り付いたまま全然動きません。

虫かごの中をよく見るとこんな感じの水分量の多いフンがありました。このフンはガットパージと言って、幼虫が蛹になる直前にするフンなんだそうです。

どうやら私の幼虫は蛹になる準備を始めた様です! このままみかんの葉を食べ続けられると生育に影響が出そうなレベルになっていてどうしようかと思っていたのですが、もうエサを与える必要は無くなったのでとりあえず一安心です。

しかし何でそんな所で蛹になるかなあ…とりあえず虫かごの中に足場にする為の割り箸を入れました。まあもう手遅れな気がしますが。

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2025年7月17日の記録

この日虫かごを確認すると、結局幼虫は虫かごの蓋の裏で蛹になっていました。やはり割り箸を入れるのは間に合いませんでした。

糸を張ってしっかりと蓋の裏に貼りついているので蛹が落ちる心配は無さそうですが、このままだと羽化した後に捕まる所が無くて墜落→羽化失敗という感じになりそうです。

羽化する前に足場を作ってやる必要がありそうです。ただ蛹になったばかりの今はデリケートで触らない方がよい為、時間を置いて触っても大丈夫になったら作業する事にします。

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2025年7月23日の記録

アゲハチョウが蛹になってから一週間が経過しました。そろそろ少しくらい触っても大丈夫になったと思うので、羽化した後に捕まれる足場を作ってやる事にします。

まずは蛹を入れるポケットを作ります。コピー用紙を3cm程度の幅に切ったものを用意します。

そしてコピー用紙の端を三角に折ります。

そしてもう一回コピー用紙の端を三角に折り、折り目の部分に合わせて斜めにカットします。

コピー用紙を一度開き、片方の面に糊付けして貼り合わせます。

糊が乾いたらポケットを開いて、中に蛹を入れられるように成形します。

次は蛹を移動させます。蛹を直接つまんで剥がすと蛹を傷めたり潰したりしてしまう可能性があるため、セロハンテープを使って蛹を剥がします。

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蛹を止めている糸の辺りにセロハンテープを貼ります。

その後セロハンテープで糸ごと蛹を持ち上げる様に剥がします。

こんな感じで蛹を無事剥がす事が出来ました!

先ほど作ったポケットですが、このままだと大きすぎるのでちょうど良い大きさにカットします。

蛹はくの字に曲がっているので、ポケットがその部分辺りまでの大きさになるようにカットします。

別の角度から見るとこんな感じです。

ポケットをちょうど良い大きさに調整したら、割り箸に取り付けます。

ポケットの中に蛹を入れます。

そして割り箸を虫かごに入れます。

羽化した後は羽を乾かす必要があるので、真っすぐ進んだ辺りに掴まればちょうどスペースが確保できる、といった感じの想定です。これで羽化した後の問題も無くなったと思うのですがどうなるでしょうか?

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2025年7月26日の記録

この日虫かごの様子を確認すると、おや、もしかして…

やっぱり成虫になってる! 私のアゲハチョウは無事羽化してくれました!

また羽化したばかりで羽が乾いていないようです。この状態の蝶は近づいても逃げないので、いろいろ観察させてもらう事にします。

虫かごの蓋を外してカメラを近づけます。やはりこのアゲハはナミアゲハでした。一番よく見かけるアゲハチョウです。

横から見るとこんな感じで、ちゃんと割り箸を足場にしてくれています。よかったよかった。

割り箸ごとアゲハチョウを持ち上げてみました。ここまでやってもほぼ動きません。羽化したばかりだと本当にまったく動けないみたいです。

ここは私の家の中だから安全だけど、野生でこんな状態でいる所を他の昆虫や動物に見つかったらたちまち食べられてしまいそうです。野生のアゲハチョウが成虫まで生き残る確率は1%くらいらしいのですが、これは確かに相当運が良くないと生き残れなさそうです。無防備な時間が長すぎる。

色々見せてもらったので虫かごの中にアゲハチョウを戻しました。早く羽が乾いて飛べるようになるといいね!

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1時間後に再び虫かごの様子を見てみました。すると…

先ほどに比べると羽がかなりしっかりしてきました。

まだあまり身動きは取れないようですが、虫かごの中で羽をしっかり広げています。

いろいろ眺めていたらアゲハチョウが排泄物らしきものをしました。私が近づいて危険を感じたのかな? だとしたら申し訳ない。もう少ししたら飛べるようになりそうなのでそっとしておきます。お別れの時は近そうです。

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さらに2時間ほど経過したので再び虫かごの様子を見てみました。すると今までとは明らかに様子が異なっていました。

私が近づくと警戒感を露わにして虫かごの中で激しく羽ばたきます。この写真、虫かごの中から私の方を見ているように見えます。どうやら羽が乾いて飛ぶ準備が出来たようです。

写真だと分かりにくいですが、先ほどまでとは異なり羽に張りが出てしっかりとしています。

虫かごの蓋を外すと逃げてしまいそうなので、蓋の窓の部分を開けて観察しました。かなり激しく虫かごの中を動き回っています。飛ぶための準備は万端、いよいよお別れの時が来たようです。

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この日は天気も良くこのアゲハチョウを野生に還すのにもとてもよい日でした。近所の公園にアゲハチョウを連れて行きました。

アゲハチョウは虫かごの蓋の部分に止まっていたので、蓋を開けてかごから出してやりました。するとほんの少しの間、時間にして数秒ほどはその場に留まっていましたが…

すぐに夏の空に飛び立ち、あっという間に遠くまで飛んで行ってしまいました。私はその姿を見送りながら、アゲハチョウって結構早く飛べるんだな…なんて考えていました。

夏の空を飛んでいるアゲハチョウ

虫かごの中には蛹の抜け殻だけが残りました。ばいばいアゲハチョウ、元気でね! でももうウチには来るんじゃないぞ(笑)

こうして私のアゲハチョウ飼育は終わりました。成虫になるまで約1ヶ月間、最後まで無事に育てる事が出来たので達成感があります。アゲハチョウは成長が早いし姿が大きく変化するので育てていて楽しかったです

この記事を読んでいる皆さんもアゲハチョウの飼育をしてみてはいかがでしょうか? 生き物の神秘を感じて大変面白いです。ただエサを大量に食べるので、飼育の前にエサとなる柑橘類の葉をどう確保するのかをちゃんと考えておく事をおすすめします。

このアゲハチョウが幼虫だった時の飼育記録はこちらです。ぜひ併せてご覧ください!

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プランター園芸日記運営者 きゅいたろう

運営者:きゅいたろう

園芸好きのWebディレクター。山でなにげなく拾ったどんぐりを土に埋めたら芽が出て、それがきっかけで種から植物を育てる楽しさに気付きました。最近自宅にプランターを置くスペースが無くなって来たのが悩みです。